スペース・モンキーズの映画メイヘム計画
まじめにふざける映画批評。基本的にネタバレ注意。
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レスラー
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★★★★★


プロレススーパースター列伝


ゴールデンタイムにプロレスが放映されていた時代に青春を過ごした者にとって、涙なくしては観られない。
そしてやはり、三沢光晴の死が頭をよぎる。なんというタイミング。


リング上にしか居場所を見い出せないプロレスラーの生き様。
プロレス人気の凋落で、スーパーのバイトと掛け持ちしながらの過酷な興業を強いられ、体はボロボロ。それでもステロイドを射ち、髪を金髪に染め、日焼けサロンで肌を焼く。後戻りなど出来ないからだ。
私生活では娘に嫌われ、よりを戻す為に努力して作ったせっかくのチャンスも、自らのだらしなさで棒に振ってしまう。そして好きになった女は場末の訳ありストリッパー。
この、「無器用」以外に形容できない主人公ランディは、役者ミッキー・ロークの最高傑作だ。

興業に関わる選手達の描写も興味深い。
試合前の和気あいあいとした控室風景や、試合の流れを決める打ち合わせ。
使用感を試しながら対戦相手と凶器の買い出しをし、流血シーンを演出するためにカミソリの刃を仕込む。そして試合中に、客に見えないよう自らの額を切る。
試合後には互いの健闘を称え合う。そこにはヒールもベビーフェイスもない。
プロレスはよく「八百長」だと揶揄される。嫌いな人はそこが受け付けないらしい。
あえて誤解を恐れず、何ひとつ隠さず描いたこの映画の誠実さに、また涙だ。

男が無器用なら女も無器用。
子供を抱えるストリッパーのキャシディは、素直にランディとの恋愛に踏み出せない。現実的な理由もあり、心情は複雑だ。
ランディの元に駆け付けた時には、もう彼は自分のそばにはいないことを悟る。

トップロープの上から入場口を一瞥したランディは、もうキャシディの姿がそこにはないのを見て、恐らく人生最後のラム・ジャムを仕掛けるのだった。

映画が終わっても、しばらく席を立てなかった。




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2009/06/30(火) 08:11:10 | 映画レビュー トラックバックセンター
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