スペース・モンキーズの映画メイヘム計画
まじめにふざける映画批評。基本的にネタバレ注意。
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マイ・ブラザー
マイ・ブラザー
★★★★


『ブラザーズ』でいいんじゃない?


主人公を軸に、兄弟関係、夫婦関係、父親との親子関係、子供との関係と、様々な「繋がり」が濃密に描かれる。

テロリストによる壮絶な監禁・虐待に耐え抜いた主人公だが、PTSDが原因で家族とまともに接することが出来なくなる。
愛する家族のことだけを想い続けて生き延びてきただけに皮肉である。

主人公だけでなく、彼を取り巻く全ての登場人物の心情が理解できるので、人間関係の悪化に苦しむ主人公の姿がもの凄く痛々しい。
子供から「お父さんのことは嫌い、叔父さんの方がいい」と言われる場面など辛すぎる。
子供の気持ちもわかるだけに余計に辛い。


また、周りの人々は、主人公は死んでしまったものとして新たな関係を築き始めている。
そこに主人公が帰って来たからといって、簡単には以前の状態に戻ることはできない。
例えそれが愛する人だとしても。
新たな生活に踏み出した者達にとって、時間を巻き戻すのは難しいことだ。
たった一人、時が止まってしまった主人公が、もがけばもがくほど、周りの人達とは別の時間軸に流されてしまう。


役者の演技の素晴らしさは特筆もの。
音楽ものっけから良い。
希望を感じさせる幕切れも良い。




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午後十時の映画祭 何度見てもコワい50本
午後十時の映画祭

恐怖と戦慄の夜の90分を。
1年間、たっぷりお楽しみください。

当ブログ執筆人が、ホラー映画史に残るエポックメイキングな作品であることを主眼に置いて、1950年~80年を中心とするホラー映画の黄金時代に生まれた数々の作品の中から、特に素晴らしい傑作50本を選出。セルDVDまたはレンタルで調達し、週替わりでの上映をオススメします。それが、「午後十時の映画祭 何度見てもコワい50本」です。
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ぼくのエリ 200歳の少女
ぼくのエリ 200歳の少女
★★★★


いとしのエリ


『リトルショップ・オブ・ホラーズ』を思い出した。
リック・モラニス扮する気の弱い主人公が、知能を持つ吸血植物を育てるために殺人を重ねるというホラーミュージカルだ。
オスカーとエリの関係は、このような「ペットと飼い主」の関係に近い。


エリは食糧である人間の血液を調達してくれる初老の男と暮らしている。
その男の死期が近付いて来た今、彼に代わる飼い主が必要なのだ。

対してオスカーはエリに、社会に居場所がない者同士、シンパシーを感じている。似た者同士としての仲間意識が強い。
また、この閉ざされた世界から旅立つためのパスポートでもある。
ラストのプールでの一件(この惨殺シーンはホラー映画史に残る名場面)から、用心棒として頼れる存在だとも感じているかもしれない。

本来ならば二人は、割り切った関係でのみ成立する。
初老の男とエリとの関係がそうであったと窺わせるように。

それなのに恋心が芽生えてしまうから切ないのだ。


世間から隔絶された世界に暮らし、黙々と血液を調達していた初老の男。
恐らく彼以前にも同じ様な男達が存在し、これからも現れ続けるのだろう。
オスカーもそのサイクルの一部として同じ行く末を辿るのは明白だ。


P.S.
エリが着替えをする場面で秘部にボカシを入れたのは、製作者と観客に対する暴挙である。
実はあのボカシの向こうには、男根を去勢された傷痕があったのだ。
そして、オスカーはその事実を知った上でエリを受け入れる。そこが重要なのだ。
しかし、その部分を隠してしまっては、エリの台詞「私は女の子じゃないの」の意味が全く変わる。
自分もそうだったが、多くの観客が、「普通の女の子ではなくバンパイアだよ」という意味に捉えたはずだ。
加えて邦題に200歳の「少女」と付けて、ボカシによる改変を誤魔化そうとしているのがヒドい。

少女の裸体は児童ポルノに抵触する?
いや「200歳」なんだからOKでは?
まぁ、冗談を抜きにして、製作者の意図、作品の意味を変えるようなことを、やっていいわけがない。




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