スペース・モンキーズの映画メイヘム計画
まじめにふざける映画批評。基本的にネタバレ注意。
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ヒックとドラゴン
ヒックとドラゴン
★★★★★


トゥースレスのはなし


非の打ちどころの無い傑作だ。

観る者のツボを的確に突いてくるストーリー展開。
相対するエピソードや伏線の絶妙な配置。

ドラゴンに悩まされながら暮らすバイキングという独自の世界観の構築。
魅力的な登場人物と、彼らのキャラクターにマッチングさせた、必然性あるドラゴンのデザイン。

ヒックとトゥースの交流の繊細な描写や、互いに補い合いながらの飛翔シーンの素晴らしさ。


細かい部分まで言えば、ヒックとゲップのいい関係性や、ゲップが体が不自由でも楽しんで生活している様子を当社比20%増で描くことで、最後のヒックの怪我に余計な悲壮感を漂わせない下地を作るなど、その仕事っぷりは丁寧なこと極まりない。

そして、取って付けた感が否めなかった『ファインディング・ニモ』に対して、作品のテーマに直結したハンディキャップ描写。


ラスト、ヒックはトゥースとお揃いの「片足」になってしまう。
しかし、ハンデは同じでもそこには大きな違いがある。
トゥースの傷はヒックが攻撃で負わせてしまったのに対して、ヒックの傷はトゥースが守ってくれた証だ。
この出来事によって、二人の絆はさらに確固たるものとなったに違いない。
意外性があり、作品のテーマも浮き彫りにする見事なエンディングだ。




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テーマ:アニメ - ジャンル:映画

ソルト
ソルト
★★★★


ロシアより塩をこめて


観客を主人公に感情移入させるのは一般的なやり方だが、この作品はヒネリが効いている。

最初の内は観ている側も、ソルトがロシアのスパイなのか、そうではないのかがわからない。
主人公の善悪さえもボカすのはかなりの変化球だ。
スパイではないことを祈りつつ観ていると、その思いは中盤で一旦裏切られる。
そこから先はソルトの人間としての良心に賭けるしかないのだが、それさえも不安な状態のまま物語は進んでいく。
そして、クライマックス直前でその不安が解消された時に、安堵感に包まれると同時に感情移入もピークに達するのだ。

不安定な状況に置かれてカラカラに干上がった観客には、一杯の水でも巨大なオアシス。
こちらの感情を弄ばれるのが、決してイヤな感じではなく、納得のいく気持ち良さ。


そして観終わった時に、ピーボディ(キウェテル・イジョフォー)の判断と行動(疑わしいソルトを確保しようとする冒頭から、最後のヘリコプターまで)が全て正しかったことを思い出し、そのプロフェッショナルさと人間味のバランスに惚れ惚れする。


当初の企画では、主人公のソルトは男の設定だったそうだ。
しかし、監視カメラの前でパンツを脱いでレンズに被せるシーン、あれが男だったらゼッタイ見たくない。




テーマ:アクション映画 - ジャンル:映画

ゾンビランド
ゾンビランド
★★


童貞くんの道程


オタク童貞くんのラブコメとして、またロードムービーとして良く出来ている。
繰り返しのシチュエーションを使って徐々にキャラ同士の関係を深めていくあたり面白い。

しかし、ゾンビ映画としての満足度は低い。
主人公の唱えるルールに『スクリーム』ほどの「わかってる感」が無い。
主人公コロンバスは映画オタクではなくゲームオタク。
なので、ルールは映画からではなく実践で編み出してきたものだ。
ゾンビ映画ファンとしては、やはり過去のゾンビ映画をネタにしたルールに期待してしまう。

マニアックになり過ぎないためなのか?
いや、それにしては、一般的な映画マニアジャストミートのネタは頻出する。
ゾンビ映画ネタだけファールチップ気味なのがものすごく不自然だ。

監督のインタビューを読んでみると、この映画を撮ることが決まった時点で観たことのあるゾンビ映画は『28日後...』だけだったとか。
あぁ・・・。
ちゃんと好きな人にオファーしようよ。


ハリウッドスター「BM」のくだりは確かにサプライズだが、無駄に長過ぎて、面白いものも面白くなくなっている。
もったいなくて切れなかったのかもしれないが、逆にそれがもったいない。




テーマ:ホラー映画 - ジャンル:映画

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