スペース・モンキーズの映画メイヘム計画
まじめにふざける映画批評。基本的にネタバレ注意。
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告白
告白
★★★★★


今日はみなさんにイジメをしてもらいます


娘を殺された女教師の、他人の心理を巧みに操る復讐劇。
犯人である生徒のトラウマを利用するだけでなく、クラスの生徒全員と後任教師を自分のコマにしてしまうのがスゴい。

犯人ABと母親、犯罪者に憧れる少女、相手が見えてない熱血教師と、登場人物はその性格にブレがなく、驚くほどステレオタイプ。
そのおかげで主人公教師のとことんまで追い詰める復讐も、嫌悪感よりも爽快感が上回る。

こんなにエグい作品がヒットしたのは、学級崩壊や少年法を盾にした犯罪、そこまで行かずとも、不真面目な子供の態度やオカシな親にイラっときている大人が多い証拠だ。
その気になればお前らなんか潰すのワケないよ、という大人からの決意表明。
でもムキになるのは大人気ないから平静を装うよ、というせめてもの意地。


一分の隙もない構成力が見事で、特に序盤の教師の告白パートは、細切れになった生徒の雑談などが混ぜこまれ、音響デザインの効果もあり、流れに飲み込まれるような迫力がある。




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テーマ:『告白』 - ジャンル:映画

冷たい雨に撃て、約束の銃弾を
冷たい雨に撃て、約束の銃弾を
★★★★★


ストレート男汁100%


紛れもない傑作。
この映画は名シーンだけで出来ている。

主人公と殺し屋三人組が事件のあった娘の家を訪れて食事をするシーン。そこでの拳銃組み立て競争を始めとして、言葉少なに絆を深めていく男達に惚れ惚れする。

仇である殺し屋との、バーベキューの場面での間合いの計り合いは『イングロリアス・バスターズ』第一章のように静かでありながら壮絶だし、そこから繋がる月夜の銃撃戦では時代劇の美学も漂わせる。
その他、自転車を射撃する場面では西部劇を、雨の中の逃亡シーンでは『ブレードランナー』的近未来SFを感じさせるなど、イメージは実に多彩だ。

その後も、シールを目印にボスを追うクライマックスまで名シーンを挙げればキリがない。
音楽もいい。
編集もいい。
台詞を極力無くし、さりげない伏線を効かせた脚本もいい。

常連が揃った俳優陣の魅力は言わずもがな。
『五福星』の「マジメ」ことフォン・ツイファンも存在感を発揮していて懐かし嬉しい。
そして主役のフランス人俳優、ジョニー・アリディの素晴らしさったらない。


クサ過ぎてたまらない展開もジョニー・トーの手に掛れば屈指の名場面になる。
そしてジョニー・トー作品にはバイオレンスと共に、仲間や家族の絆という、決して裏切らない温もりがある。




テーマ:心に残る映画 - ジャンル:映画

グリーン・ゾーン
グリーン・ゾーン
★★


「好きなゲームは?」→アメリカ兵「RPG!!」


ドキュメンタリータッチのリアルなアクション映画や戦争映画が珍しいことではなくなった今、それだけを売りにするのは難しい。
よく撮れてはいるが既視感アリアリの映像で、近年の傑作『ハート・ロッカー』や『キングダム/見えざる敵』と比べると光るものがない。

大量破壊兵器の存在の真偽を話の根幹に持ってくるのは面白いが、終盤は筋を追うのにいっぱいいっぱいな感じ。
ミラーがネット検索で真相を知る場面も、モニターの文字をただ観客に読ませるのは演出としてつまらない。
最後の戦闘は暗過ぎてよくわからないし、もっと映画としての魅せ所が欲しい。


『ふたりにクギづけ』でシャム双生児を演じたマット・デイモンとグレッグ・キニアが敵対する役を演じているのは微笑ましい。




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パリより愛をこめて
パリより愛をこめて
★★★


ワックスをかけて、拭き取る


リュック・ベッソンお得意の漫画チック・アクション映画。
ヨーロッパコープの作品に期待するものは全て詰まっている。

いわゆるバディ・ムービーだが、主人公ジョナサン・リース・マイヤーズの端正な顔立ちとナイーブなキャラが、この作品に独特の色を加えている。
そんなアクション映画に似つかわしくないリース・マイヤーズ演じるジェームズが、実は「デキる捜査官」に憧れていて、壺を抱えたり降ってくる死体を避けたりしながら、必死にワックスに付いていく姿が面白い。

脇役もキャラが立っていて、後半のカーチェイスに登場する寡黙なアウディの運転手なんか最高だ。

映画ファンに対する様々な目配せも楽しい。
ワックスの「Wax on,Wax off」と言うキメ台詞に対してジェームズが「『ベスト・キッド』の台詞みたいだな」と突っ込みを入れたり(ジェームズ、マニアック過ぎ)、トラボルタが『パルプ・フィクション』で話していたロワイヤルチーズを食べるシーンがあったり。
女の正体を見抜くキーワードになった「ローズ」は『ステイン・アライブ』でトラボルタと共演したシンシア・ローズから取ったのかな。




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