スペース・モンキーズの映画メイヘム計画
まじめにふざける映画批評。基本的にネタバレ注意。
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ワルキューレ
ワルキューレ
★★★


ワルキューレの寄稿


例えば、主人公が爆破現場から逃げる時に車から不用意に証拠品を投げ捨てたことなど、ちょっとしたことから綻びが出て次第に劣勢に立たされていく。
川の流れを変えようとして色々な所を塞き止めても、大きな力によって徐々に元に戻されていくような、じわじわと絶望感が沸き上がってくる所が、この映画の魅力の部分でもある。
史実として結果が既にわかっているが故の(映画的な)面白さだ。


しかし、これを悲劇として見た時、いまひとつ盛り上がりに欠ける。
それは本作が事象だけを淡々と追うような形になっているからだろう。
主人公の人間的な部分を廃して、まるで計画を遂行するだけのマシーンのような描き方だ。

本作の場合、やはり主人公への感情移入は大事なポイント。
ましてやクーデターのリーダーである。
この人になら付いていきたいと思わせるような魅力的な人物として描かなければいけない。

ここのところのトム・クルーズの演技には一目置いており、クールな役柄でも『コラテラル』のようにカリスマ性と存在感を表現できる俳優になってきたと思っている。
彼の演技が悪いのではなく、脚本や演出がまずいのだろう。

もっと主人公の「無念さ」を共有したかったというのが正直なところだ。




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テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

モンスターVSエイリアン
モンスターVSエイリアン
★★★


怪獣軍団 対 異星からの侵略者


子供向けに宣伝されており、実際にほぼファミリー客オンリーだったが、散りばめられたネタの数々には、むしろSF/ホラーファンの大人がワクワクしてしまう。


地球を守るモンスターズのキャラクターは、全て過去の映画のパロディになっている。

ジャイノミカは『妖怪巨大女』(リメイク版はダリル・ハンナ主演『愛しのジャイアント・ウーマン』)。
ボブは『マックイーンの絶対の危機(ピンチ)』(リメイク版はフランク・ダラボンが脚本を書いたことでも有名な『ブロブ/宇宙からの不明物体』)。
コックローチ博士は『蝿男の恐怖』(リメイク版は『ザ・フライ』)。
ミッシング・リンクは『大アマゾンの半魚人』。
ムシザウルスは『モスラ』(リメイク版も同タイトル)と、マニアックなセレクトだ。

主役が巨大女というところが特定の人達のツボを突きまくっており、身長は元祖巨大女の50フィートよりも1インチ低いという芸の細かさ。
ウェディングドレス姿からの巨大化シーンは萌え度が高い。


その他にも、『未知との遭遇』、『E.T.』、『バック・トゥ・ザ・フューチャー1&2』、『スター・トレック』、『ブリット』等の小ネタがチラホラ。

また、ゴールデンゲートブリッジでの攻防は必見だ。
橋と一般人、ジャイノミカ、エイリアンロボットのスケール感の対比が効果的で、見事なスペクタクルシーンになっている。

ギャグシーンが稚拙過ぎて少し辛い部分もあるが、人が死ぬことのない徹底したほのぼのテイストと、モンスターSFとのミスマッチ感を楽しむのも面白い。




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ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト
ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト
★★★★★


転がり続ける男達


冒頭のミック・ジャガーとマーティン・スコセッシの、セットリストを巡る丁々発止のやりとりから一気に引き込む。
膨大なリストから会場にふさわしい曲を時間をかけて選ぶミックと、綿密な撮影準備をする為に一刻も早く演奏曲を知りたいスコセッシの電話での攻防。
開演ギリギリまでセットリストが上がってこず、最初の曲が何なのかさえわからない!
緊迫したこのシークエンスから、なだれ込むように1曲目の「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」のギターリフが掻き鳴らされた瞬間!全身の鳥肌が立った。

ライブの合間に挟まれる過去のインタビュー映像は、バンドの存続に関することやメンバー同士の仲の良さを窺わせる内容がピックアップされており、まとめかたとして面白い。
キース・リチャーズがボーカルを執る曲だけ途中で切られてしまう点も含めて(笑)見事な編集だ。

アップになったメンバーの楽器音を大きくするという音響効果も抜群で、ライブとは一味違う臨場感があり、「映画」を観ているんだと感じさせてくれる。

平均年齢64.5才とは思えないカッコよさに、活力を与えられまくりである。
特にミック・ジャガーのあの動き、とても還暦超えとは思えない。
なんだか、明日からまた頑張ろうという気にさせてくれる映画である。




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トランスフォーマー/リベンジ
トランスフォーマー/リベンジ
★★★


逆襲のフォールン


ストーリーはしょうもない、展開はぐだぐだ、設定は破綻。映画として、このいい加減さはどうかと思う。
な~んて批判するのは粋ではない。
前作を観ていれば、そんな所に期待する人は皆無であるからして。

だってバンブルビーが黄色と黒のカマロだよ!
ロボット達のカッコよさに「男の子」が燃えまくる。
もうそれだけで十分なんじゃなかろうか。
今回は特に、じいさんロボのジェットファイアーとオプティマス・プライムの合体で、アドレナリンがだだ漏れ状態に!
あれは反則だ。カッコよすぎ!
まるでGディフェンサーと合体したガンダムMk-II、スーパーガンダムだ。
そして、ドラゴンボール並の、突然の戦闘力インフレ状態で幕!

ウィーリーが腰をカクカクしたり、工事車輌の鉄球が変形後に股にぶら下がっていたりする、下ネタの増量も○。
ミカエラの短パンからはみ出したお尻を捉えたり、美少女型ターミネ・・・じゃないディセプティコンの触手がお尻から出てきたりと、そのこだわりも◎。

ギャグシーンがかったるいのも前作通りなのだから、細かいことは言いっこなしだ。




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重力ピエロ
重力ピエロ
★★★★


ファミリータイズ


強姦、殺人、連続放火、事故死、癌と、決して明るくないことばかりをモチーフにしているのに、不思議な温かさに包まれた作品だ。
それは揺るぎない家族の絆が根底にあるからだろう。

家族であることに、血が繋がっているかどうかは関係ない。遺伝子レベルの繋がりよりも、大事なのは相手への思い遣りである。言葉にすると当たり前の事だが、それを色々なエピソードの積み重ねでさりげなく描いている。

遺伝子的な繋がりの薄さ。それを際立たせる為に、強姦犯との間に産まれた子供という、極端な設定を与えられた弟。容姿端麗であるとか、絵の才能だとか、本来なら喜ぶべきはずの遺伝に悩まされるのが皮肉だ。
そして、その犯人を殺すというこれまた極端な出来事で、家族同士の繋がりが際立つ。

また、特筆すべきは強姦犯の虫酸が走るほどの腹立たしさ。
屁理屈にもならない詭弁を、時に穏やかに、時に声を張り上げて、演技がかった口調でベラベラ喋る様は、当事者でなくとも生かしておけないレベル。


終盤、春が嘘をつく時に、育ての父親(こういう書き方はイヤだが、区別するため)と同じように癖で、唇を触る。
このシーンが家族の在り方を全て物語っている。


サーカスのピエロの件や、父親のセリフ「一緒に遊んで来たのか?」の使い方など、映画化における構成の組み替えも巧みで素晴らしい仕上がり。それはまるで、感情のパズルが組み上がっていくようだ。




テーマ:心に残る映画 - ジャンル:映画

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