スペース・モンキーズの映画メイヘム計画
まじめにふざける映画批評。基本的にネタバレ注意。
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天使と悪魔
天使と悪魔
★★★


完全にネタバレしてるので注意!


髪切った?


原作は読んでいないが、かなり駆け足でまとめているのがありありと伝わってくる。
それでも、前作よりはエンターテインメントとして、なかなか楽しめる作品になっている。
ラングドン達が解決しなければならない事が最初にはっきりと示されるので、物語に入りやすく非常にわかりやすい。

謎を解いて目的地に辿り着くも、いちいち間に合わない展開に苦笑しながらも(到着した段階で「○時58分」などと字幕が出るのがなんとも・・・)、誘拐された4人の枢機卿が次はどんな殺され方をするのだろうかと、別の楽しみ方をさせてもらった。


しかし、どんでん返しへの持って行き方が疑問だ。

まず、カメルレンゴの計画に無理がある。
自分が助かるかどうかさえわからない、ヘリを使った反物質の処理。無事に脱出できたとしても、あの状態で爆風にさらされては、命の保証はない。
助かったとしても、自分が次期教皇に選ばれる確証はどこにもない。
計画の最後の詰めが運任せというのはあまりにも無謀ではないか。

まぁ、でもここは、命を張ってまでも可能性に賭けたという心情の理解はできる。

しかし、ラングドンがカメルレンゴの策略に気付くのが、衛兵隊隊長のデスクで監視カメラのモニターを偶然発見したことがきっかけとなるのは、都合がよすぎる。
殺された科学者の日記にカメルレンゴの名前があったというのも、もっと早い段階で日記を読む機会があり、その時に気付く可能性もあったわけで、最後に気付くのもこれまた都合がよすぎる。日記を取り戻した後でその部分を読むという必然性がないからだ。

さらに言えば、カメルレンゴの、『アルマゲドン』のブルース・ウィリスばりの英雄的行動に感動して流した涙を返せ~!
ちゃっかり脱出したことに、可愛いとさえ思ってしまったじゃないか。

それにしても、ユアン・マクレガーは意外なはまり役。




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テーマ:天使と悪魔 - ジャンル:映画

REC/レック
REC/レック
★★


消防署密着24時


巻き込まれるのは消防士の取材をしていたテレビクルー。
建物が検疫の名目で隔離され、感染者だけでなく権力からも命を脅かされる恐怖。
切口としては面白い。
・・・が、内容は凡庸だ。


舞台の狭さと映画の尺の短さ(77分)の割に登場人物が多過ぎるのか、キャラクターがストーリーに活かされておらず、後半はただ次々と殺されていくだけで工夫がない。
身だしなみばかり気にしているオヤジなんか、面白い使い方ができそうなのだが。

アパート内の移動手段が螺旋階段のみという特徴的なシチュエーションも活用されず、最後にカメラが暗視モードに切り替わるのも『羊たちの沈黙』や『ディセント』を思い起こさせ、目新しさは無し。

ただ、最後に登場する彼女の造形は素晴らしい。




テーマ:ホラー - ジャンル:映画

新宿インシデント
新宿インシデント
★★★★


仁義なき戦いある


食う金に困り犯罪に手を染めたことから裏社会に飲み込まれ、やがて破滅への道を辿る中国人不法入国者達の姿を描く。

偽造テレカの売り捌きやブランド品の万引きを実行する下っぱに、それを取り仕切る中国系暴力団、中国系暴力団を配下に置く日本のヤクザ、さらにヤクザを動かす政治家と、悪のヒエラルキーを見ることができる。


ほぼオールロケの真に迫る映像で描かれる、暴力と復讐のスパイラル。
腕が切断される凄惨な描写やリアルな抗争シーンは、『仁義なき戦い』シリーズ等の東映作品を思わせる。
実際の裏の世界までは知るよしもないが、海外の映画でここまで日本を正しく映像化した作品も珍しい。
むしろ中国のシーンの方がウソっぽく見えてくる程だ。


ジャッキーの役どころは、生きていくために、また、仲間のためにやむを得ず悪の道に踏み入るが、完全には悪に染まることが出来ない、純朴な青年だ。
ジャッキー本人からにじみ出る「いい人オーラ」のおかげで、説得力のある人物像になっており、そういう意味ではジャッキーだからこそ演じられた役だと言える。

しかし、いくらジャッキーが童顔だからって、シュシュと鉄頭が幼馴染みというのは無理がありすぎある。




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グラン・トリノ
グラン・トリノ
★★★★


「everybody can change !!」


年老いて益々ハイペースで作品を作り続けるイーストウッド。
それでなお、高いクオリティを保っているところがまた凄い。
スピルバーグも多作だが、質にはバラつきがある。まぁ、それで普通だとは思うが・・・。

演技の方は、機嫌悪く「う~~む。」と唸るのさえヘタクソだが(笑)、それもまた愛敬。


これは、出会った人々が互いに影響し合い、成長していく物語。
『ロッキー4』もそうだったが、こういう話って、人間まだまだ捨てたもんじゃないなって思える。

タオ少年には大人になる上でのモデルとなる男性が必要だった。
ウォルトは極端に堅物で昔気質だが、これまた極端におとなしいタオにはちょうどいいカンフル剤だった。

ウォルトはモン族の家族との触れ合いに、自分の家族からは感じられなかった暖かさを見い出す。
差別意識も徐々に薄れ、次第に角がとれて、冗談のひとつも飛ばすようになる。

若い神父はウォルトの邪険なあしらいにもめげず根気よく通い詰め、人間的にひとまわり大きくなった。
その説教にも深みが出た。

逆に変わろうとしない人々は悲惨な結末に。

タオも大人になったら、「最近の若いモンは・・・。」と愚痴るようになり、グラン・トリノを誰に譲ろうかと思いを巡らせることになるのだろう。
そのくらい普遍的な物語だ。
その頃には実際にトヨタ車になっているかもしれないが。


エンディングで流れるイーストウッドの歌がまた泣かせる。
主演俳優が主題歌を歌うとアイドル映画になりがちだ。
もしくは、そうならないのはジャッキー・チェンにだけ許された特権だと思っていたが、これが、素晴らしくはまっている。
天国から聞こえてくる歌声だからだろうか、あのダミ声が心に染みるのだ。




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団塊ボーイズ
団塊ボーイズ
★★★★


いい爺ライダー


こんな邦題を付けてわざわざターゲットを狭める必要もないのに、と思う。「ワイルド・ホッグス」でいいんじゃない?
そんな、邦題のイメージから来る先入観無しに観れば、抜群に面白い作品だ。


普段の生活はうまくいかず、バイクに乗るのも形ばかりだったオヤジ達。ある事件に関わったことをきっかけに、なりふり構わず行動することで、暴走族の心を動かし、街に平和を呼び戻す。そして自分達もレベルアップ!
人間、死ぬ気になれば、いくつになっても自分を変えることが出来る。
そんなポジティブメッセージに勇気付けられる。


主役の4人に、ジョン・トラボルタ、ウィリアム・H・メイシー、マーティン・ローレンス、ティム・アレン。暴走族のヘッドにレイ・リオッタという、激渋のキャスティング。
ピーター・フォンダの出演も説得力アリ。
『プラトーン』のオニール軍曹で有名な名バイプレイヤー、ジョン・C・マッギンレーがゲイの警官役で弾けた演技を見せてくれているのも嬉しい。


ラストのオチが滅茶苦茶笑える上に、主人公がやり過ぎてしまったことへのフォローにもなっていて、後味のいい幕切れ。
最高だ。




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スラムドッグ$ミリオネア
スラムドッグ$ミリオネア
★★★★★


「お前が邪魔ール。」byインドのみのもんた


好き嫌いが分かれるであろうダニー・ボイル監督のアクは薄まってはいるが、『普通じゃない』や『ミリオンズ』を思い起こさせる、紛れもないボイル作品だ。
貧民街で逞しく生きる子供達の生命力を感じさせる所はメイレレスの『シティ・オブ・ゴッド』を彷彿とさせる。


「オーディエンス」、「50/50」、「テレフォン」と、クイズ$ミリオネアの特徴を最大限に活かしたストーリー展開が面白い。
常識の範疇である簡単な問題に「オーディエンス」を使ってしまうことで、ジャマールの育った環境の悪さを表現し、「50/50」では、ジャマールを陥れようとする司会者との駆け引きを演出する。
そして「テレフォン」で兄サリームの携帯電話を通じてラティカとのコンタクトを実現させ、感動的な再会へと導いていく。

ジャマールの半生が巨大なピタゴラスイッチのように、大団円に向けて転がっていく。
最後の問題を勘であててしまうのが象徴的で、運命に翻弄される人間を寓話的に描いている。
ジャマールは億万長者になり、駅を貸し切って大勢のダンサーを雇い、ラティカと踊り狂う運命だったのだ。
やっぱりインド映画と言えば、あの踊りがなきゃね。


急激な成長を遂げるインドを、主人公ジャマールの体験を通して描き、その話は尋問をする警官によって聞き出されるという、二重構造になっているところも面白い。

普段はジャマールに意地悪をしているが肝心な場面で命を救ってくれる兄サリームが、結果的に街の二大マフィアを殺してしまう役回りなのも、極端でおかしい。

二人の辿った道は、急成長したインドの表の面と裏の面を象徴している。




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トワイライト~初恋~
トワイライト~初恋~
★★


わい、ライト~ばっち来~い


「バンパイア」+「学園もの」という大好きなジャンル同士の組み合わせにワクワクしたのだが・・・。

学園ものの部分はとてもよく出来ている。
藤子・F・不二雄作品の登場人物のフォーマットが確立されているように、学園ものもフォーマットがあり、それに則っているからこその面白さがある。(たまのハズしが面白いのもこれまた同様。)
美男美女でスポーツ万能のセレブ集団、いわゆるジョックスの位置に当たるのがバンパイアファミリーだ。
また、リメイク版『13日の金曜日』もそうだったが、最近の傾向として、主人公グループに東洋人(韓国系)キャラが加わっている。(得てして躁病的キャラ。)

しかし、学園パートが100点だとすると、バンパイア(&恋愛)パートは10点だ。
正体を隠して謎めいてるのは最初だけで、人間である主人公をあっさりと受け入れるのには、観ているこちらが心配してしまう程。
バンパイア父は輪をかけてあっけらかんとしていて、息子が惚れた女なら例え人間であろうがウェルカムウェルカム。
かなり早い段階でお互いに家族公認の仲になる。
どこが禁断の恋なのか…。


ところで、なぜ、彼らはあっけらかんなのか?
それは、不老不死であることや人間離れした身体能力など、バンパイアのいいとこ取りばかりして、弱点は物語の都合のいいように無視しているからだ。
鏡にはちゃんと映る、睡眠を取らなくてもOK、人間の血ではなくても動物でOK、日光に当たっても肌がキラキラ光るだけでダメージ無し。
バンパイアとして隠れて生きる必要がないのだ。
というか、ここまで来たらバンパイアではなく、ただの「血の気の多い若作りの集団」だ。

よって、自分もバンパイアになって永遠に一緒にいたいと願う少女と、好きな女性には自分のようなモンスターになってほしくないと悩む少年のドラマもイマイチ盛り上がらないのである。


この物語では、もはや「バンパイア=不良」程度の意味合いしかない。
しかしそう考えると、巷の女子中高生が「こんな彼氏欲しい!」と憧れるのもわからないでもない。
人の血を吸う、鏡に映らない彼氏はイヤだもの。




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007/慰めの報酬
007/慰めの報酬



慰めが報酬


人間ドラマには定評がある、マーク・フォースター監督作。
『主人公は僕だった』など好きな作品が多い監督なのだが、アクション映画の演出は苦手だったようだ。

オープニングのカーチェイスをはじめ、追跡劇からのピタゴラスイッチ的格闘などのアクションシークエンスの演出、とりわけ構図やカット割りがまずく、どういう状況なのかが掴みにくい。
頭の中で人物配置などを考えながら見なければならないアクションほど苦痛なものはない。
もっと直感的に楽しめないとダメだ。

また、ボンドが敵から奪ったバイクにまたがって、敵のアジト前に佇むなど、不用意で緊張感のない描写が多々ある。


ガンバレルをエンディングに持ってきたり、「マイ・ネーム・イズ・ボンド、ジェームズ・ボンド。」を言わせなかったり、シリーズ初の続編だったりと、お約束に逆らった上に基本が出来ていないことに、腹立たしさは増すばかり。
唯一の見所はオープニングか。

前作『007/カジノ・ロワイヤル』はいい作品だったんだなぁと再認識。

マーク・フォースターには是非とも得意の分野で頑張ってもらいたい。




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マックス・ペイン
マックス・ペイン
★★


最も映画化に向かないゲーム


既視感のある映像や展開のオンパレードで、アクション映画が好きな人には特に辛いだろう。

ドラッグの幻覚として翼の生えた怪物が現れるのは一見新鮮味があるが、やはり『コンスタンティン』を思い出させるし、あのインパクトを越えることもない。

スローモーションもただ使えばいいという物ではない。
「なぜここで?」というタイミングの悪い所で使っても逆効果なだけだ。

雪の舞うニューヨークのロケーションは綺麗だが、それ以外に観るべき所はほとんどない。


マックスが瀕死の状態からドラッグを飲んで覚醒する展開は面白いが、銃弾を浴びても死なないような不死身の体になるのは設定としておかしいんじゃないだろうか。
悪役のルピーノは一発で死んでしまうのだから。
また、副作用が出ずに覚醒できるのはたった1%だったはず。マックスがその1%に当たることを伺わせる描写なく、いちかばちか試してみたら大丈夫でしたでは、ただのご都合主義だ。


もともと、あまたのアクション映画の影響を受けて作られたゲームだ。
それを映画化すればこうなるのは必然か。
マーク・ウォールバーグのファンでもなければ、さらに辛いだろう。

ちなみに、オルガ・キュリレンコ目当てで観るのはやめた方がいい。
この作品の撮影は『007/慰めの報酬』よりも前だったようだ。
序盤であっけなく消える役どころなのも、それなら納得だ。
今だったら、妹ではなく姉の方に配役されていたかもしれない。




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