スペース・モンキーズの映画メイヘム計画
まじめにふざける映画批評。基本的にネタバレ注意。
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7つの贈り物
7つの贈り物
★★★★


マイ・ネーム・イズ・ポンド、セブン・ポンド


果たしてこの主人公の計画とは何か!?
「贈り物」とは!?
といった、ミステリー的な宣伝で煽っているが、この作品の本質はそこではない。

主人公のやろうとしていることは、割と早いうちに察しがつく(「主人公の自殺」、「心臓病の女性」、そして邦題の「贈り物」から)。
過去のシーンをそれとわからないように散りばめた特殊な構成になっているのは、主人公の素性、心の痛みや贖罪の理由を徐々に明らかにしていく為だ。
個人的にはこのようなギミック無しにストレートに描いた方が、より主人公に感情移入できたとは思う。
それでも、この主人公には共感する部分がとても多い。


始めは罪の意識から自殺による臓器提供を考え、計画を進めていくのだが、調査対象の女性に徐々に惹かれていき、次第にその意味が変わってくる。

「贖罪」の究極の形である、自分の身を犠牲にして誰かの役に立とうとする行為は素直に受け入れ難いが、理解できないわけでもなく、それ自体複雑な感情を呼び起こす。
しかしこの主人公の行動には、贖罪だけではなく、恋人を亡くした喪失感も大きく影響している。
生きていく希望を失い、毎日のように死を考えている。
この、主人公のリアルな人間臭さがこの作品の魅力である。

そして、提供相手として考えていた女性と恋に落ち、壮絶なジレンマが生まれる。
相手から必要とされていることに、自分の生きる意味も見えてくる。
彼女に生きていて欲しいが、その為には自分が犠牲になるしかない。
しかし自分は彼女と一緒にいたい・・・。

雨の中を全力疾走で病院まで駆けて行き、(自分以外に)ドナーが見つかる可能性は無いのかと、担当医にすがるように尋ねるシーンが切なすぎる。
主人公の気持ちが痛いほど伝わってくる。

贖罪から始まった計画が、愛するが故の自己犠牲に変わっていくからこそ、彼が最後にとる行動に納得がいくのだ。


ちなみに、原題の7ポンドとはシェークスピアの『ヴェニスの商人』に由来する。
物語の中で、借金の担保として契約するのが、自分の体の肉1ポンド。
その7つ分ということだ。




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